アヤナザのポルトガル通信

小さな輸入会社のポルトドポルト(略:ポルト)を経営するアヤナザのポルトガルあれこれ。

ポルトガルで発見。まさに天空の城マルヴァオン

 

 

急に色々なポルトガル人から連絡が途絶えたと思いきや、本日は4月25日!!!忘れていた!25 de Abril!ポルトガル人にとってとても大切なカーネーション革命の日でした。やっとイースターが終わって動き始めたと思いきやまたホリデー!!!クリスマスからカーニバル、イースターまでの流れを汲んで仕事をプランしていたので、オーマイガッやってしまった!と思った私たちです。展示会が近いのに・・・

 

今日は1974年にポルトガルで起きた軍事クーデターで独裁政治を血を流すことなく終わらせた革命の日として、今もポルトガル人の間で歴史的な日とされています。その時のモチーフがカーネーションだったので、カーネーション革命なんですね。その後もリスボンテージョ川にかかる大きな橋は25 de Abrilと名付けられたり、この日はポルトガル人にとってとても大切にさせられている日なのです。

 

話は逸れますが、ポルトガルには日付が名前としてついている橋やストリートがたくさんあり、初めて聞いた時にはとても違和感を覚えました。ブラジルに住んでいた時は12月15日通りというストリートに住んでいたし、リスボンの大きな橋は4月25日橋。

 

日本には独立記念日などがないため、大切な日にちを地名やストリート名としてつけるなんてあまり考えつきませんよね。友人の誕生日が増えたようで覚えるのが大変ですが、その名前を覚えていると、歴史なども一緒に覚えられるのは面白くて良い点です!

 

 

そんなこんなで今日も大好きなポルトガルに想いを馳せながらポルトガルの記事を綴って行きたいと思います。前回は乾いた大地アレンテージョを紹介しましたが、アレンテージョはとにかく広い!緑がいっぱいのところももちろんたくさんあります。そんな中、私たちが美味しいものを求めて訪れた町にすごい場所がありました。

 

まさに天空の城と言っていいマルヴァオン。Marvão

 

 

言葉の通り天空の村なのです!元々、ここの近くの生産者を訪れる予定だった私達は、旅の下調べ中にマルヴァオンを発見し、アレンテージョに「天空のお城」があるからいかなければ!とばかり思っていたのですが、着いて様子を見てみると、天空の城というか天空の城を中心とする天空の村になっていました。村の規模はとても小さく、人口は100人少し、建っている建物はほとんどが民家とポウザーダです。

 

(ポウザーダとは歴史的な建物を改装して作られた宿泊施設。)

 

 

マルヴァオンは町自体が岩の上に作られている、という説明を読んで、よく岩の上に村を作ろうと思ったなぁ・・・と思いました。そして恒例の城壁に囲まれています。ポルトガルは本当に色々な不思議な場所や地形がありとあらゆる場所にあるので、つくづく面白いなぁと感心します。私たちが行った時は、すれ違う人もほとんどいなかったくらい町が静かだったので、なんだか本当に宙の上に浮いている場所にいるみたいでした。

 

古城は町をクネクネと進んでいくと村の一番奥にあり、かなり立派に作られています。

 

 

ラピュタを想像させる天空の城。(パズーのお父さんが見たのはこのお城だったのかも・・・)ジブリ研究をしている友人に教えてもらったのですが、パズーの名前もポルトガル語で平和という意味のPAZから取っているらしいですし、その可能性は大いにあり得ますね。笑 

 

マルヴァオンのすぐ側にはスペインとの国境があるので、昔はここは大切な拠点として考えられていたそうです。

 

 

確かに。これだけ見晴らしがいいと納得。

 

 

町も一望出来るし、しっかりと全体像を見渡せるので、これならスペインから敵が攻めてきた時も作戦が練れる!こうして町の下を見渡している間は、鳥のさえずりと遠くに走る車の音が静かに響いて聞こえるだけなので、本当に心地良い場所で下界との距離を感じます。

 

 

そしてどれくらいスペインの国境まで近いのかな?と思い、国境を超えに行ってみました。島国である日本にとって「国境」というと海を越えなければないのが当たり前なので、こんな風にいとも簡単に目の前に国境が表れると拍子抜けしてしますね。

 

 

アメリカからメキシコへの国境やブラジルからパラグアイへの国境なども通っていたので、陸地続きの国境の雰囲気は分かっているつもりでいましたが、ここは本当に素通り。EUに統一される前にあったパスポートコントロールの場所がちょこんとあっただけでした。

 

 

今となっては草がボーボーの廃墟。誰もいなかったので少しだけ不気味な雰囲気が漂っていました。近くには小さな団地なような建物が少しあり「なんだろう?」と思い聞いてみると、昔税関で働く人達が住んでいた場所らしいです。

 

 

こちらにはまだチラホラと人が住んでいるようでしたが、廃墟となったパスポートコントロールの建物と巨大な岩に囲まれ、小さなアパートメントがポツリポツリとあるという風景は私たちにとっては何とも不思議な絵図でした。

 

 

マルヴァオン方向に戻る途中で、今回は仕事の視察のついでに寄ったマルヴァオンでしたが、今度来るときにはマルヴァオンのポウザーダに泊まってゆっくりと1日を村だけで過ごして見たいなぁと思う場所でした。

 

シーズンに行くと観光客がたくさんいるのかもしれませんが、私たちが行った時は特に人も少なかったため、余計に「天空の城感」が増してなんとも幻想的な村で私たちは大好きになりました。

 

ちなみにこんな小さな町でも今日は町を挙げて25de Abrilパーティをちゃんとやってますよ。今ポルトガルにいる皆さんはぜひ4月25日フェスティバルに参加してみてくださいね!

 

 

 

 

 

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